あぜっ地理(鉱産資源)

 

1.鉄鉱石    2.非鉄金属    3.レアメタル    目次へ

1.鉄鉱石…近代工業の基礎資源

 (ア)埋蔵量…820億トン(2016年)

   埋蔵国:オーストラリア、ロシア、ブラジル、中国、ウクライナの5か国で約75%

         →安定陸塊に多く分布する

 (イ)鉄鉱石の生産推移(エクセルファイル

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  <参考>「Iron Ore Statistics and InformationNational Minerals Information Center)」(USGS

        →埋蔵量は「Mineral Commodity Summaries

         生産量は「Minerals Yearbook」を参考

 (ウ)鉄鉱石の輸出・輸入 エクセルファイル

      ※オーストラリアとブラジルで世界の輸出の75%以上を占めている。

      ※オランダは、輸入した鉄鉱石をライン川を利用して、ドイツに輸出している。

      ※中国が世界の輸入の70%近くを占めている。日本、韓国を含めると90%以上を占める。

 (エ)主要産出国の鉄山(地図帳で確認)

  ①オーストラリア…ピルバラ地区、マウントトムプライス、マウントホエールバック →ダンピア港

  ②ブラジル…カラジャス、イタビラ

  ③中国…アンシャン、パイユンオーポー、マーアンシャン、ターイエ、パンチーホワ

  ④インド…シングブーム

  ⑤ロシア…ニジニターギル、マグニトゴルスク、チェリャビンスク

  ⑥南アフリカ…シセン

  ⑦ウクライナ…クリボイログ

  ⑧アメリカ合衆国…メサビ(ケベック湖西岸)

  ⑨カナダ…キャロルレーク(ケベック・ラブラドル鉄鉱床)

  ⑩スウェーデン…キルナ、マルムベリェト(イェリヴァレ)

     →輸出港(ドイツへ) 夏:ルレオ(凍結するボスニア湾)

                冬:ナルビク(不凍港:沖合いを流れる北大西洋海流〈暖流〉)

  その他…セロボリバル(ベネズエラ)、エルパオ(ベネズエラ)、マルコナ(ペルー)

      ズエラト(モーリタニア)、ボミヒルズ(リベリア)

2.非鉄金属  統計資料は「Minerals Yearbook」を参考

(ア)銅鉱

  ①用途…電線、電気・電子機器の配線

  ②生産国…チリが産出量世界1位である。

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(イ)ボーキサイト

  ①用途…アルミニウムの鉱石

  ②生産国

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(ウ)金鉱

  ①用途…装飾用、半導体集積回路のめっき用材料、ジェット機・ロケットの断熱材

  ②生産国

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(エ)銀鉱

  ①用途…装飾用、電気部品の接点、電池、写真乾板、フィルム、印画紙の感光剤

  ②生産国…メキシコ、ペルーが上位生産国になっている。

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(オ)鉛鉱

  ①用途…蓄電池、ケーブルの被覆材、X線撮影装置の遮蔽材

  ②生産国

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(カ)亜鉛鉱

  ①用途…亜鉛めっき(金属の腐食を防ぐ)

  ②生産国

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(キ)すず鉱

  ①用途…合金→はんだ(スズと鉛)

         活字金属(スズ、鉛、アンチモン)

         チタンとの合金(航空宇宙産業

  ②生産国

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3.レアメタル

   レアメタルは、「地球上の存在量が稀であるか、技術的・経済的な理由で抽出困難な金属のうち、安定供給の確保が政策的に重要(経済産業省)」で、産業に利用されるケースが多い希少な非鉄金属を指す。

  ※生産国のデータは、「Minerals Yearbook」より

(ア)タングステン鉱

 ①用途…超硬工具(ドリル、カッター等)、高速度鋼、耐熱鋼

  線棒板(フィラメント、カソード等)、接点(配電器、警報器等)、触媒

 ②生産国…中国が世界の生産の80%以上を占めている。

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(イ)コバルト鉱

  ①用途…耐熱合金(ガス・タービン、ジェット・エンジン等)、高速度鋼

      磁性材料(永久磁石、VTRテープ等)、超硬工具、触媒、接着剤(タイヤ)

  ②生産国…コンゴ民主共和国が、世界の生産の50%以上を占めている。

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(ウ)マンガン鉱

  ①用途…普通鋼、高マンガン鋼、非鉄合金(アルミ缶等)、乾電池(減極剤)

  ②生産国…南アフリカが、世界の生産の約30%を占めている。アフリカのガボン、ガーナでも産出。

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(エ)クロム鉱

  ①用途…ステンレス鋼、構造用合金鋼、メッキ、スーパーアロイ(原子炉材、航空機部品等)

      耐火レンガ

  ②生産国…南アフリカが、世界の生産の約40%を占めている。

       トルコ、カザフスタン、インドも主要産出国。

(オ)チタン鉱

  ①用途…航空機用構造材、化学装置用耐食剤、電極、民生用途(カメラ、ゴルフ用品等)

  ②生産国

   ※アフリカの産出国→モザンビーク、南アフリカ、ケニア、マダガスカル、セネガル、シエラレオネ

※金紅石(rutile)、チタン鉄鉱(ilmenite)、チタンスラグ(Titaniferous slage)の生産量

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(カ)ニッケル鉱

  ①用途…ステンレス鋼、構造用合金鋼(自動車、船舶、産業機械等)、メッキ

      非鉄合金(電子機器、海水淡水化プラント等)、磁性材料(スピーカー、モーター等)

      IC材料、蓄電池、触媒

  ②生産国…ニューカレドニアの産出量が多いことに注目。

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(キ)都市鉱山 (urban mining)

    1988年に東北大選鉱製錬研究所の南條道夫教授らによって提唱されたリサイクル概念で、地上に蓄積された工業製品を資源とみなして「都市鉱山」と名付け、資源をそこから積極的に取り出すこと試みる概念。

 <参考>「NIMS レアメタル・レアアース特集」(国立研究開発法人物質・材料研究機構

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