あぜっ地理(ロシアとその周辺国の農業)

 

1.特色   2.農業地域   3.集団農業の解体   目次へ

1.特色

 (ア)広大な国土と低い耕地率…国土面積に占める農地の割合13.3%(耕地7.6%、牧場・牧草地5.7%)

                      ※統計年次2015年(『データブック オブ・ザ・ワールド2019』)

 (イ)きびしい自然環境  北部…永久凍土  南部…乾燥地域→灌漑による土地の塩化とアラル海の縮小

 (ウ)低い土地生産性

2.農業地域

  X…永久凍土の南限(連続)  (X)…永久凍土の南限(不連続)

  Y…農耕(耕作)の北限     Z…7月の平均気温20℃

 (ア)黒土地帯…ウクライナ、ロシア南東部、カザフスタン北部 →肥沃な黒土(チェルノーゼム)が広がる

     年降水量500mm前後、7~8月の平均気温20℃以上

     →小麦の生産(2016年)…ロシア(3位)、ウクライナ(7位)、カザフスタン(13位)

       小麦の輸出(2016年)…ロシア(1位)、カザフスタン(10位)

       大麦の生産(2016年)…ロシア(1位)、ウクライナ(4位)

       大麦の輸出(2016年)…ロシア(7位)、ウクライナ(5位)

       ひまわりの生産(2016年)…ウクライナ(1位)、ロシア(2位)

 (イ)綿花地帯…中央アジア→ウズベキスタン(生産6位、輸出8位)、トルクメニスタン(輸出7位)

            ※生産2014年  輸出2016年

 (ウ)東ヨーロッパ平原…寒冷な気候に強いてんさい、じゃがいも

      てんさいの生産(2016年)…ロシア(1位)、ウクライナ(6位)

      じゃがいもの生産(2016年)…ロシア(3位)、ウクライナ(4位)

 (エ)北極海沿岸…ツンドラ地帯→少数民族によるトナカイの遊牧

   ※統計は『世界国勢図会2018/19』より

3.集団農業の解体

 (ア)ソ連時代は、コルホーズ(集団農場)とソフホーズ(国営農場)が農業生産の基盤

     →1991年ソ連崩壊とともに解体

 (イ)現在のロシアの農業形態→農業法人経営の遅れ

    ①大規模な「農業企業」→穀物、食肉

    ②「個人副業経営」…自宅付属地や菜園付き別荘(ダーチャ)での小規模自給経営→野菜、食肉

    ③個人独立農場である「農民経営」→穀物、野菜

     

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