あぜっ地理(世界の衣食住) |
1 衣食住の地域的差異…気候、得られる材料、仕事の形態、宗教、社会組織 経済・技術の発達→自然の制約を克服→伝統的な衣食住に変化 →物質文化の均一化、文化の融合による新しい文化の創造 2 伝統的な衣服 (1)熱帯地域…巻布衣(1枚の布を身にまとう) →インドのサリー、ガーナのケンテ、東南アジアのサロンなど 「十人十色の物語:民族衣装のファッション・ショー」(アスジャ・インターナショナル(ASJA)) (2)寒冷地域…毛皮のコート、帽子、手袋 イヌイットのアノラック…アザラシやカリブーの毛皮でつくられた防寒着 「みんぱっく 極北を生きる ― カナダ・イヌイットのアノラックとダッフルコート」 (国立民族学博物館) (3)乾燥地域…強い日差しと砂ぼこりをさけるために全身を布で覆う →イスラム教の教えの影響も 「男性のトーブと女性のアバーヤ」(ドーハ日本人学校・カタール通信) (4)高地…昼夜の温度差が大きいのでマントを着用(重ね着) →貫頭衣(布の中央に穴をあけて頭を通して着る衣服)、帽子、頭巾 →アンデスのポンチョ(貫頭衣)、チュヨ(帽子) 「アンデスの玉手箱ーペルー南高地の祭りと生活」(国立民族学博物館) (5)世界の民族衣装(前出以外) ①ベトナム…アオザイ 「ベトナムの民族衣装「アオザイ」を徹底解説!」(TNKトラベルJAPAN) ②朝鮮半島…チョゴリ 女性…チマ・チョゴリ→短い上着がチョゴリで下のスカートをチマと呼ぶ 男性…パジ・チョゴリ→上をチョゴリと呼び、下のズボンをパジと呼ぶ 「韓服」(韓国観光公社の公式サイト) ③イスラム文化圏(アラブ民族)→トルコ、イラン(ペルシャ)、東南アジアに拡大・変化 ガラベイヤ…男性の一般的な服装 タギーヤ…男性用帽子 トウブ…女性用外套 ヒジャーブ…女性用スカーフ チャドル(ペルシャ語)…女性が外出時に着用する身体をすっぽり包む黒地の衣装。 ④スコットランド…キルト →男性が身にまとうスカート状の伝統ある格式高い装束で、柄はタータン。 ⑤アメリカ…ジーンズ 「ジーンズ(デニム)の歴史-誕生から完成までいかにして進化したのか?-」( Lightning) 3 世界の食生活 (1)何を主食とするか ①米…東アジア、東南アジア、南アジア ビーフン→中国南部 フォー、春巻→ベトナム パエリア→スペイン リゾット→イタリア ②小麦…パン→ヨーロッパ パスタ(スパゲティ、マカロニ)→イタリア チャパティ、ナン→インド~西アジア マントウ(饅頭)→中国北部 うどん、ラーメン→日本 ③イモ類…乾燥ジャガイモ(チューニョ)→アンデス地方 タロイモ、キャッサバ、ヤムイモ→熱帯、太平洋の島々 ※キャッサバ→タピオカ ④トウモロコシ…中南アメリカ、アフリカ メキシコ→粉にして薄く焼いたトルティーヤ→タコス(肉や野菜などの具を入れる) 「世界の料理」(旭化成ホームプロダクツ) (2)どのように食べるか ①手食文化圏→東南アジア、中東、アフリカ、オセアニア 東南アジア、南アジア、西アジア→指先で食べる イスラム教徒、ヒンズー教徒→食事の前に入念に手を洗い清め、左手は使わない 右手は、親指、人指し指、中指の3本の指先だけを使う ②箸食文化圏→日本、中国、韓国・朝鮮、台湾、モンゴル、ベトナム ③ナイフ・フォーク・スプーン食文化圏→ヨーロッパ、旧ソ連、北アメリカ、南アメリカ (3)食のタブー ①忌避と禁忌(タブー) 忌避…きらって避けること。いやがること。 禁忌…忌みはばかって(宗教上の理由で)禁止したり避けたりすること ②ヒンズー教→牛を神聖視するので食べない ③イスラム教→豚、血の残った肉、異教徒によって処理された肉を食べない。酒類も禁止。 ハラール食品…ハラームでない食品で、イスラム法で定められた方法によって処理された食品。 ハラール…イスラーム法において合法なもの ハラーム…イスラーム法において非合法なもの ④ユダヤ教→豚肉、エビ、カニを不浄として食べない ⑤仏教→動物を殺すことを戒め、肉食を禁止 ※日本で牛肉を食べるようになったのは明治以降 4 世界の住居 (1)石の家 ①木が少ない→チベット、アンデス地方 「ペルー・マチュピチュ—空中都市に垣間見る高度な建設技術」(鹿島建設) ②暑さをしのぐ→地中海地方 「 ギリシャの家々が白い理由とは?」(ギリシャエクスプレス) (2)木の家…熱帯、温帯、冷帯 ①熱帯・冷帯→高床式 熱帯…湿度の調整。雨季の浸水を避ける。床下で家畜を飼う。 「ロングハウス(マレーシア)」(サステナブルな街/大和ハウスグループ) 冷帯…冬は、家屋の暖房で永久凍土の地表が融けるのを防ぐため。 夏は、永久凍土の地表が融けて湿地になるため。 ②ヨーロッパ→木骨造…外観はレンガ造り・石造りなどであるが、骨組みは木材で造られているもの。 「ラ・プティット・フランス、ストラスブール、アルザス、フランスの伝統的な木骨造住宅」(123RF) (3)レンガの家 ①日干しレンガ(アドベ)…乾燥地域→北アフリカ、西アジア 「中庭のある家(アルジェリア・インベルベル)」(世界の環境共生住宅/大和ハウスグループ) ②焼きレンガ…ヨーロッパ (4)家畜の毛や皮の家 ①ベドウィン…西アジアの遊牧民、黒ヤギの毛で織った開放的なテントを住居 ②モンゴル…ゲル(中国ではパオ)→木の骨組みに羊毛のフェルトでおおった移動式テント (5)雪(氷)の家→イグルー…イヌイットが狩猟に出かけたときに用いる家 「雪の家、イグルー(カナダ北部)」(世界の環境共生住宅/大和ハウスグループ) (6)葦の家…ペルーのチチカカ湖 チチカカ湖に自生するトトラ(太いイグサ)の束を水面に大量に積み重ねて島をつくり、その上にトトラでつくった家を建てている。 (7)客家の土楼(福建省) 「世界のいろいろな家を見てみよう!」(総合住宅展示場 ABCハウジング)
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