地理B(4.工業立地と工業の分類)                                       No. 21
   

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1.ウェーバーの工業立地論  2.工業立地  3.工業の集積と分散  4.工業の分類  5.産業構造の変化

 

1.アルフレッド・ウェーバーの工業立地論(ドイツ1909年)

    →「生産費が最小になる場所」に工場を建てるべきだ

  【参考】「第4回 都市と工業(その1) −都市における近代工業の発生と郊外化」

     大阪市立大学インターネット講座06創造都市研究科都市政策専攻教授・小長谷一之

  2.工業立地

  (イ)原料指向型…原料の産地に工業が立地、製品に比べて重い原料(重量減損原料)

     →鉄鋼業、セメント工業、金属工業、木材工業、紙パルプ工業、陶磁器工業

  (ロ)市場指向型…大都市、消費地に立地

     →清涼飲料水、ビール、印刷、出版、化粧品

  (ハ)労働力指向型

      安価な労働力が必要な工業→繊維工業、プラスチック加工業 、縫製品(アパレル)工業

      熟練した労働力が必要な工業→精密機械、レンズ加工、宝石

  (ニ)臨海指向型

      輸入原料に依存→鉄鋼業、石油化学工業、アルミナ工業(ボーキサイト→アルミナ)

      海洋資源の利用→缶詰工業、乾物、瓶詰め

      海洋で利用→造船業

  (ホ)臨空港指向型…航空機利用の輸送、価格に対し輸送費が安価(小さくて高価値)

      →IT産業(シリコンアイランド)、宝石、高級時計

  (ヘ)電力指向型…大量の電気エネルギーが必要

      →化学肥料工業、アルミ精錬工業

  (ト)用水指向型…大量の用水を必要とする

      →製紙工業、パルプ工業、化学繊維工業、染色工業

 

 ※日本の工業分布

自動車工場の分布

 

半導体工場の分布

 

造船工場の分布

 

石油化学工場の分布

 

製鉄工場の分布

 

ビール工場の分布

 

セメント工場の分布

 3.工業の集積と分散

    技術・施設の共同利用、情報交換の利便性→関連工業の集積→工業地域の成立

  (イ)複合工業地域の形成(コンビナート、コンプレックスなど)

  (ロ)過密・過集積・労働費の高騰

  (ハ)工場の移転・海外展開(広い工場・安い労賃・政策)

  (ニ)国内産業の空洞化…出荷額の低下、雇用の減少

 4.工業の分類

  (イ)業種別

    金属工業…鉄鋼、非鉄金属、金属製品

    機械工業…一般、電気、輸送用、精密の各機械

    化学工業…石油化学(化学肥料、化学繊維)、石炭化学

    軽工業…食料品、繊維、窯業、印刷・出版、木材、紙パルプ→中小企業の生産が多い

  (ロ)用途別

    生産財工業→素材工業…鉄鋼、非鉄金属、工作機械、石油化学

    組立工業…機械(電気機械、自動車など)

    消費財工業…日用雑貨、服飾品、電気機械、食料品、繊維など

 5.産業構造の変化

    軽工業(繊維工業)→重工業(鉄鋼業)→石油化学工業→先端産業

 

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